2023.11.17
AfterWords – glamb Spring Collection 2024
70年代以降のパンクファッションへの
再解釈を行う2024年春のglambコレクション
“Holy Punks”
春のワードローブの物語を
ブランドスタッフが綴る
■コレクションへの思い
“glambの洋服を着てステージに立つと特殊なパワーを感じる”
とあるミュージシャンに言われた言葉だ。世の中には様々なスタイルの洋服があるが、僕自身、他社の洋服を選ぶ時はどのような過程でデザインされていて、どのようにリリースされているかを気にする。
僕がデザインする洋服は“ただの布“で終わってほしくない。着る人の人生の一部になり、他のブランドとは違う独特のオーラを感じてほしいと思っている。撮影からカタログ作成まで自分たちで作りこみ、発表するスタイルはブランド初期から変わっていない。今季からglambは21周年。これからも変わらず人を魅了するブランドでありたい。
■今季の一押しアイテム
JKT05 : Flower Jacquard Ska Jumper
僕は普段から外に出る時は必ずサングラスをかけている。商売道具の目が太陽の光でパワーダウンしないように。一日に何十色も生地決めをする僕にとって色彩感覚はとても重要だ。今回のFlower Jacquard Ska Jumperは同色のジャガード柄で作られた生地を使ったスカジャン。刺繍の無いスカジャンは生地感と配色が肝心で、生地色やリブのラインの色など、コンビネーションは何通りもある。その中で僕はベストのカラバリを作り出したと思っている。小さな生地スワッチを見ながら想像で作る配色でデザイナーの本領は発揮される。僕が今季一番気に入っているカラーはこのジャケットのBeigeです。皆さんはどう思いますか?
■コレクションへの思い
普段から気になる写真はいろいろな方法でアーカイブしているのだけど、”Holy Punks”というテーマをデザイナーTKから聞いたときに、そのアーカイブから頭に想い浮かんだ写真があった。広大な草原とグラデーションする夕焼けの空、そこに照明によってパキッと浮かび上がる女性。そんな写真だ。Punkという荒々しいムードでありながらもHoly(=聖なる)でもある、人工的な光と自然の光や壮大な風景を合わせた写真を撮ろうと思った。表紙と1ページ目はまさにそれが結実した一枚となった。世界の果てかと思うような場所で美しいグラデーションの空と、自然にはない荒々しい赤の光の調和だ。これが僕の考える”Holy Punks”の写真。朝と夕方の光がとても好きだったけど、夜というまた新たな扉が開いた気がした。またこうして写真に狂っていく。
■今季の一押しアイテム
SH03 : Slight Flower Shirts
花柄のセットアップという企画があがってきて、今回はデザインに落とし込む僕が花束を撮り下ろした。造花をモチーフとしているのだが、造花らしいフレッシュでない硬い雰囲気がまたクールだと思う。瞬間的なストロボと定常光をミックスしシャッターを切ることで、うっすらと残像が生まれ奥行きのある写真に仕上がった。この撮影方法は今回のロケでも多用している。
■コレクションへの思い
コロナ禍も収まりつつあり、ショップには外国人のお客様も増え、賑わいが戻りました。しかし、今期もサンプル制作に大変な労力がかかりました。複数のコラボレーション企画が進行中で、スケジュールがびっしりでした。それでも、お客様を喜ばせられる商品が作れることが、私たちの喜びであり、励みとなっています。今期の思い出は、そんな苦労が散りばめられた、濃密なものでした。いいこと書くなFrom transcope
■今季の一押しアイテム
P03 : Unplugged Atelier Denim
アンプラグドのホワイトデニム、最後の汚し部分は、本当に素晴らしいですね。職人の手によって作り上げられたデニムは、その独自性を際立たせています。古着加工されたデニムを貼り付けることで、そのデザインにさらなる深みが生まれ、唯一無二の雰囲気を醸し出しています。その汚れ具合が他にはないものであることから、それは過去最高のかっこよさを誇っているのでしょう。デニムのアートとしての表現が、ファッションにおいて新しい次元を切り開いていると感じます。いいこと書くなFrom chatGPT
■コレクションへの思い
20周年を迎えた2023年春コレクションから定期的に行っているアーティストとのフォトセッション。今季は10-FEETのTAKUMAさんとご一緒することができました。特設サイトのインタビューをご覧の方はご存じかもしれませんが、TAKUMAさんはかつて京都にあるOrange Countyというセレクトショップで働いていて、その際にglambを取り扱ってくれていたのです。撮影当日、顔合わせから場が馴染むまでもミュージシャンのTAKUMAさんとしてではなく、元Orange CountyのTAKUMAさんとして接してくれて、そういうところに大きな大きな優しさを感じました。これからも追いかけさせてください。
■今季の一押しアイテム
KNT01 : Skeleton Cardigan
展示会でさまざまなお客さんに紹介していて一番反響がよかったのがこのカーディガン。一見強面なルックスですが、編み糸に用いたループヤーンの効果でニットの表面はちりちりとしていて案外イージーな風合い。雰囲気はロックなムードですが、ほどよく抜けた表情になっているので、十代から上は何歳でもチャーミングにスタイリングいただけるはずです。
■コレクションへの思い
パンクスタイルへのオマージュを込めた今季のコレクションだが、“パンク”と言って真っ先に思い出すのが僕が高校生の時に読んだ漫画『唇にパンク』だ。クラシックの名門学校に通う主人公がとある悲しい事情からパンクロッカーを目指すストーリーで、「6×9=53+1 (ロックはゴミの一つ上)」「BOYS BE SID VICIOUS」「ヘビメタじゃない。メタルと言え」などの名台詞、パンクスとメタルヘッズがお互いの音楽やファッションを罵り合うシーンなど非常に痛快。主人公の生き様は周囲を惹きつけてやまないのだけど、体制(学校側)や僕の一番好きなギタリストであるスティーヴ・ヴァイに似たライバル(その名も捨伊武倍)に結局は負けてしまう。しかし、それでも主義主張を貫くその姿がまた美しい。それこそがパンクス、彼らを称える今季のコレクション“Holy Punks”をぜひ隅々までご覧ください。
■今季の一押しアイテム
AC06 : Monogram Sacoche Bag
スキニーのトレンドが復興しつつあるとは言え、未だストリートではルーズなスタイリングが全盛。若い子はいいけれど、年を取ってくると時にだらしなく見えてしまうのが辛いところだ。もちろん清潔感なり体型なりを整えるのが一番なのだが、もっと簡単に何とかしたい……そんな贅沢な願いを叶えてくれるアイテムが登場してしまった。デザインも素材感もラグジュアリーの一言。小ぶりにまとまっているのもバランスが良く、かしこまりすぎない洗練と高級感をまとわせてくれる。いつものスタイルも簡単にクラスアップさせてくれますので、身につけてびっくりしてみてください。
■コレクションへの思い
入社してはや1年が経過した。見る側から作る側へ。もちろん自分で選んだ道なのだが、憧れのブランドの一翼を担いながらも見る側としての気持ちが未だに残るままで、当時の服を着たり音楽を聴いたりすると店舗での会話や表情が鮮明によみがえってくるほどだ。突如として前店長から引き継ぎのご連絡をいただいた1年前と今を思い返すと、色々な変化があったなと思う。ショップを見渡すだけでもまるで違う。魅了され、紡いだ「glamb」の姿を頼りに迷いながらも前に進んだ轍の様に見えて、何だか誇らしく感じた。まるさん、あしょうさんありがとうございます。日頃ご愛顧頂いているお客様へ、こんな思い出を生み出せるようにこれからも向き合わせていただくので、気軽にお店に遊び来てください。
■今季の一押しアイテム
GB0124/CP01 : Deformed Hunting Cap
人生で初めて買ったヘッドウエアはキャスケットだ。そういった類が似合わないと思っていたので成人する頃まで実は敬遠していた。そんな僕が惚れたのが4年前に発売されたglambのキャスケット。好きなブランドというのも相まって運命だと感じた。これは、その当時の感情を彷彿とさせるアイテムだ。しかも、柄好きの僕にグサッと刺さるバリュエーション。ボリュームのある形なのでストレスなく被りやすく、バックトゥフロントでも雰囲気の出る万能アイテムなので、ぜひお試しください。
■コレクションへの思い
2023年Summer Collectionから本格的に企画に参加し、今回のSpring Collectionで遂にオールシーズンの企画をやり終えた。今回のシーズンは大胆なシルエットメイキングに加え、テーマ“HOLY PUNKS”に相応しい素材使いに徹底した。光沢感を放つシンセティックレザーを使用したライダース、神秘的な柄が施されたレース素材。デザイナーとしてテーマとクオリティを最大限追求した今季のアイテム達は何かしらの「説得力」を強く宿している。“HOLY PUNKS”とは何か。このコレクションを見て感じとった時にその答えは見つかるでしょう。
■今季の一押しアイテム
CS07 : Monogram Hooded Jersey
20年の歴史を誇るglambのアイコンが満遍なく全面プリントされたこちらのフーディを自信を持っておすすめする。フーディ=カジュアルというイメージがあるが、こちらのアイテムには気品がある。モードなハイネック、ラグジュアリーなモノグラムの色使い、スタイリングのセットアップ提案など、フーディという限られたカテゴリー内でできるラグジュアリーが存分に注ぎ込まれてます。ぜひこちらのフーディをまとってブランドが発信するラグジュアリーをご堪能ください。
Spring Collection 2024 “Holy Punks”
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Winter Collection 2023 “Silent Chaos”
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