2023.08.18

AfterWords – glamb Winter Collection 2023

 

デザイナーの見た夢と現実の狭間から生まれた
インスピレーションが96型のアイテムに。
今冬のワードローブの物語を
ブランドスタッフが綴る

 


■コレクションへの思い
glambの事が好きで、このようなスタッフの想いをじっくり読んでくれる人なら、僕の口癖を知っているかもしれない。
“デザインは神頼みだ”
幾度も発言しているこのフレーズは僕のデザイナー人生のフィロソフィーである。もしかしたらこのコレクション以降、いいアイデアは浮かばないかもしれないと毎回これが僕のラストコレクションのつもりでやっている。そんな先行き不透明で気まぐれな人生に焦りは感じない。
しかし今回は本当にイレギュラーだった。何年間も一人でglambのカタログ写真を撮っている高階が体調不良になり、僕が急遽カメラを持つことになった。これはさすがに焦った。でも、ブランド20周年最後のカタログを僕自身で撮影出来るのは貴重な経験だ。高階のスタイルは真似しようとも出来ないので、自分らしさを出した撮り方をした。個人的には大満足なのだが、今回の写真について皆さんの正直な感想が知りたい。

■今季の一押しアイテム
JKT05 : Synth Mouton Biker JKT
カタログの表紙にもなったジャケット。実はこの写真がロケの一番最初のカットだ。ヘルメットをしながらジャングルのような場所を行き、ボロボロになった建物の窓際で撮影した。このカットが初めに撮れた事で内心ホッとしていた。撮った瞬間に表紙になるだろうと思ったからだ。普段あまり青は着ないけれどこのジャケットの独特なブルーと配色のベージュがすごい好みでこの冬はこれをヘビロテしようと思っている。

■コレクションテーマにちなんだ、現実とは思えない夢のような体験
僕たちのカタログ撮影は青山にあるスタジオで丸一日モデルカットと呼ばれる撮影、そして3日間に渡る地方ロケで全てを撮る。僕のインスタを見ている人はご存知だろうが、ロケでの楽しみはスタッフと石を投げて的当てや水切り、手押し相撲をしたりと幼少期に戻ったかのような時間が好きなのだが、今回は僕がカメラマンのため、誰よりも早くロケ地で撮れる場所を探さなければならず考えることが多過ぎて石投げや手押し相撲を全くできなかった。
僕以外のスタッフの業務はそこまで変わらないので、いつも通り遊ぶことは出来たはずなのに、気付けばいつも僕の後ろで撮影の手助けをしてくれていた。メモリーカードがフルになったり、ライティングが上手くいかなかったりとカオスな事だらけのロケだったが、モデルのZenがレンズを交換したり、運転手さんがフラッシュを持ったりといつものメンバーがいつも以上に頑張ってくれたお陰でこのカタログが完成した。人間は窮地に立たされると凄いパワーとチームワークを発揮するものだと気付いた。
ただひとつ言わせていただきたい。次のロケでは石投げも手押し相撲も絶対にいつも以上にやる。

 


■コレクションへの思い
Winter Collection2016以降30シーズンに及びglambのビジュアルを撮り続けてきているが、今回は僕に大きなアクシデントが襲い掛かった。東京でのルック撮影前日、強烈な悪寒と眩暈がおさまらず、撮影当日はさらに悪化し、とても撮り続けることができなかった。写真学校時代の先生は「熱が40℃出たとしても、解熱剤と冷えピタを使って何としても現場で撮り続けろ。さもなければ次に呼ばれることはない」その言葉が頭を駆け巡ったが、時勢的にも、というかパフォーマンス的にも厳しく、そして案の定コロナに感染してしまっていた。
当然3日間の北海道ロケを撮ることはできず、あとはデザイナーであるTKにカメラを託した。デザイナーがカメラをなんて思う方もいらっしゃるかもしれないが、初代デザイナーは自身で写真を撮っていたし、その後も組織内でビジュアルを作り上げるという企業文化が根付いている。TKもLeicaを所持し知見もしっかりある。何より長年に渡り、もっとも近くで撮影を支えたのが彼だったから、任せることに躊躇はなかった。
仕上がったビジュアルはきちんとglambらしいものであった。彼の勝負強さを称えるのは当然として、自分が作ってきたブランドの写真における世界観というのが、深いところにしっかりと浸透しているという実感もまた誇らしいものであった。

■今季の一押しアイテム
JKT11 : Long High Neck coat
「撮影時に着られるエレガントなギアジャケット」をコンセプトに作成されたこちらのジャケット。タフな環境で撮影する僕らは機能性のある服を選ぶことがほとんどだけど、どうにもスタイリングが野暮ったくなりがちだ。それでは普通過ぎる。ドレッシーなAラインと首元のディテールでエレガントに。一方で防寒性と撥水性のある素材感でアクティブな仕様。2重仕立ての袖口は繊細な操作感を保ちながらも。かじかむ手先を守ってくれる。さらに撮影小物を収納できる4ポケットを配置。求めていたジャケットが完成した。今から次のロケが楽しみでならない。

■コレクションテーマにちなんだ、現実とは思えない夢のような体験
入社1年目の冬、1型のグラフィックTシャツを任されることになった。学生時代の憧れだったブランドのグラフィックを作れることにまずは興奮したが、それを展示会でACIDMANのサトマさんが選んでくれたのだ。野外フェスをあちこちと参戦しまくるロック小僧だった僕はとても心が躍った。
さらに話は続く。当時のプレスマネージャーの先輩がACIDMANの武道館ライブのゲスト枠に僕を誘ってくれた。先輩は2階の座席エリアで、僕はスタンディングエリアでメンバーの登場を待っていた。暗闇には3人のシルエット、眩いばかりの照明は降り注いだ瞬間、サトマさんのステージ衣装がなんとそのTシャツだったのだ! 激しいサウンドのなかにありながらも、僅かながら演出の一端となった出来事。1年前のただの大学生だった僕は、そこからのあまりのギャップにフワフワと不思議な感覚だった。オーケストラとともに奏でられた最後の”OVER”はまさに夢のような時間だった。

 


■コレクションへの思い
20周年ラストの冬コレクションとなる今季。私が入社したのが2009年、まだ20代(今は44歳)だった。前職はOEM会社(委託された製品を生産する会社)勤め。その前は半年間だけ鶏肉を捌いていた。glamb勤めも15年、私の職歴で一番長い勤めになった。glamb人生まだまだ折り返し。35周年まで老体に鞭うって頑張ります(15年後59歳)。

■今季の一押しアイテム
P11 : Knit Denim Pants
10代後半の僕は裏原スタイルに憧れており、USAのgoodwearのTシャツを2枚重ね着しDOWN ON THE CORNERで買ったヘンプのネックレスを着けて、チャンピオンの赤いスウェットパンツにred wingをあわせて買い物に来ていた。その時振りのニットデニムだろうか。久しぶりに穿いてみるとやっぱりいい。手元にred wingはもうないからDirt Unplugged Denim Bootsで合わせて裏原を当時の気分で歩いてみようかな。

■コレクションテーマにちなんだ、現実とは思えない夢のような体験
私は信心深い方だと思う。宗教は全く興味はない。神社仏閣はよく行く。パワースポットも好き。友人の祈祷師に作ってもらったパワーストーンブレスは、2本を5年くらい毎日つけている。友人の祈祷師に七夕祈願と元旦祭の祈願をお願いいしている。だが、私にはこのトピックに当てはまる記憶がない。多分昔から何かいい事が起こったのは運がいいだけ、悪いことが起こったら因果応報だったなと思うだけだ。その思いは変わらず今日も楽しく過ごせております。

 


■コレクションへの思い
今季は20周年イヤーのラストコレクションとして、Diosたなかくんとの撮影が叶い、個人的にすごく思い出深いシーズンとなりました。たなかくんはアーティストであるとともに現代の知性です。ぜひglambとDios、両方追いかけてもらえたら嬉しいです。

■今季の一押しアイテム
KNT14 : Turtle Neck Logo Knit
ずっと昔から僕の秋冬のスタイリングにタートルネックニットは欠かせない。スティーブ・ジョブズが着用してタートルネックにライフハックなイメージを塗りつける前からずっと着てきた。最初にタートルネックを欲しくなったのは多分Velvet Undergroundのルー・リードだった気がするのだけど、どの写真だったかは思い出せない。今季のタートルはWhite、Blackはもちろん、『パリ、テキサス』を思い出す鮮烈なRedも着てみたい。

■コレクションテーマにちなんだ、現実とは思えない夢のような体験
数か月前からウェブメディア『Dig-it』で原宿のランチについての連載記事を書いています。二回目に取り上げたカレー店、Blakesはかつて裏原カルチャーを食で支えたGHEEという伝説的カレー店のシェフが腕を振るう店。僕にとって雲の上の存在である作家もかつて通っており、彼に言及する文章をメディアで執筆できたことは人生における感慨深い一歩でした。その作家は一体誰なのか、記事にてご覧ください。
https://dig-it.media/digit/article/800061/

 


■コレクションへの思い
空を飛ぶ夢をよく見ていた時期があった。その中では、ちょっと助走して地面を蹴るだけでいとも簡単に宙に浮くことができ、自由自在に空を飛び回ることができた。いつかそれは現実になると思っている。そんなバカなと思うかもしれないが、誰が20年前に3Dプリンターで臓器を作ったりAIが本物と見分けがつかないほどの絵を描くと想像しただろう。どんな夢だって、いつかは叶えられる。デザイナーの夢から始まった今季のコレクション、glambの大きな可能性をぜひその中に見つけてみてください。

■今季の一押しアイテム
AC17 : MARO Necklace
年を重ねていくと、よっぽど着こなしに自信があったり相当なキャラクター性を持っていない限り服装はだんだんおとなしくなっていく。なるべくシンプルに、痛くならないようにだ。その中だからこそ映えるようになってきたのはアクセサリー。特にネックレスはふとした瞬間に指でいじったり眺めたりするのがたまらなく好きだ。最初にこのMARO Necklaceのサンプルを見た時は「ちょっとごついな」という感想だったが、日が経つにつれだんだんとその丸いようで尖っている形状が気になり始め、気づいたらいつも着用しているところを想像するようになってしまった。念能力があったら具現化していたに違いない。そんなことあるのかと思ったそこのお兄さんお姉さん、騙されたと思って8月20日の展示会【詳細はこちら】で実物を触ってみて。

■コレクションテーマにちなんだ、現実とは思えない夢のような体験
ずっと一人だった。結婚できないのではなく、しないのだと思っていた。交友関係はそれなりにあり、少しの合コンにも行ってはみたが、結局のところ一人だった。自分には縁がないのだな、と納得していた。そうしていない歴何年が過ぎただろうか。以前の職場に、新人の女の子が入ってきた。青天の霹靂だった。完全に好み、ど真ん中ストライク、大谷翔平なら軽々とバックスクリーン直撃弾だ。諦めも納得もどこかへ吹っ飛び、めちゃめちゃ必死になって食らいついた。こんな奇跡、この世にあり得る? 夢は今でも続いている。最愛のマイワイフ、いつも隣にいてくれてどうもありがとう。

 


■コレクションへの思い
ジョインしてから4シーズン目となる今季、2023コレクションをもう駆け抜けたのかと思うと時の流れの速さに驚くばかりだ。そんな個人的な2023コレクション発表を締めくくる折り、僕は今回初めてのコレクションロケ同行を経験した。いつも紙面でしか見てきていなかった平らな世界が、自然とファッションが融合した立体的な世界として僕の目の前に飛び込んできたあの3日間は忘れられない瞬間となるだろう。外界に出ることで、生きているかのように映えるアイテム達を伝えるメッセンジャーとして僕は店舗でお待ちしておりますので、今季もどうぞよろしくお願いします。

■今季の一押しアイテム
CP04 : Canvas Logo Cap
日々のスタイリングで僕が大切にしているヘッドウエア。出勤時はもちろん、プライベートでも身に着ける機会が多く、1つ持っているだけでも魅せ方が広がる存在だ。そんな中で僕がお勧めしたいのがこちら。オーソドックスなベースボールキャップのシルエットは誰の頭にもフィット、カラバリには汎用性に優れたblack、マットで大人っぽいアクセントを与えるwine、ファンシーで艶やかなpurpleと豊富な3展開があるのでお好みのものを見つけてみてください。

■コレクションテーマにちなんだ、現実とは思えない夢のような体験
人生で後にも先にも自分の身に起こる事でこれを超えるピンチは無いのではないか、という思い出を21歳の誕生日の日に経験した。まだ学生だった時分、誕生祝いで浮かれて覚束ない状態での帰り道、僕はとある駅の高架から落下した。打ち所が悪かったのか骨盤を骨折してしまい3カ月以上の入院を必要とする他、もしかしたら一生歩けなくなるかもしれないと言われた。とんでもない不孝者だったと今でも思う。ただ、そんな自分に本気で叱ってくれる人、泣いてくれる人、心配して会いに来てくれる人、そんなありがたい存在が周りにいることを実感できた瞬間でもあった。そんな人たちの支えで今僕は自分で立って歩く事が出来ているし、その巡り合わせで僕はここにいる。だから今度は誰かに本気で寄り添える存在になれるよう僕はこれからも日々を生きていく。

 


■コレクションへの思い
今季デザインするうえで心がけていたのは「既存への敬意と進化」です。情報の流行り廃れが早いのと同様に、洋服のトレンドもめまぐるしく変化します。そんなカオスの中にいても決して揺るがないものがglambにはあります。今までglambで生み出してきたものをシルエットメイキングやディティールの様々な角度から、「継承」ではなく「進化」という形で今作のコレクションに落とし込んでいます。今季のコレクションからglambがベースアップした手応えも感じているので、ぜひ改めて今季のラインナップを見返していただければ幸いです。

■今季の一押しアイテム
CS04 : Multi Layered Hoodie
間違いなく今季カットソー一押しのフーディは今までのglambのテイストからさらにアップデートした一着となっている。まずポイントとなるフード部分は生地同士の打ち合いの分量を多くとることで構築的なシルエットとなり、加工では洗いをかけヴィンテージライクな佇まいに落とし込んでいます。さらに追い打ちをかけるかの如く、ダメージ加工を施し一着に対してこれでもかというくらい愛情を注ぎました。手元に届いた時の重厚感に驚愕すること間違いなし。

■コレクションテーマにちなんだ、現実とは思えない夢のような体験
僕は中学からテニスを始めてそれ以降「勝負の世界」の住人になってしまった気がする。テニスは1対1の個人戦をギャラリーが見てるプレッシャーの中で普段以上のプレーが要求される。このサーブをミスしたら試合が終わる。相手も点を取ったら「Come on!!」と言い放ちプレッシャーをかけてくる。常にその緊張のある世界が心地良かった。技術もそうだが、メンタルで勝負してるのが相手と心の奥底をさらけ出して戦って心を燃やしてたのを覚えてる。この世界を知れたのは僕の人生にとって一つの衝撃だった。そんな今回のロケで毎度恒例、真剣勝負の大富豪をしたのだが結果は惨敗。ロケチームのメンタルは化け物級でした。

 

 

Winter Collection 2023 “Silent Chaos”
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Winter Collection 2023 “Silent Chaos”

8月20日(日) 最新コレクション
全アイテムを試着できる展示会を開催Winter Collection 2023 “Silent Chaos” 展示会

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