2022.08.29

AfterWords – glamb Autumn Collection 2022

glamb秋コレクション“The Unknown”
今季、glambがコレクションの着想としたのは
今日も世界のどこかで作品を生み出し続ける
芸術家の姿

たとえ絵画や音楽を作らないとしても
人は誰もが「自分の人生」という作品の作り手だ

今秋のワードローブの物語を
ブランドスタッフが綴る

 


―コレクションへの思いは
コロナだから……そんな話が当たり前に出回っていて、さすがにこのご時世には飽き飽きしている。無力というか、何をしても前にも後ろにも行かない環境で感じたのは、“こんな時こそ自分らしくいること”。これって意外と難しくて、時代に呑まれて周りに流されて、気付けば“自分ってどんな人だったっけ?”と思わされることもあったりで。ブランドも一緒で、時と共に変化していくもの。でもその中に、変わらないglambらしさを残したい。僕たちにしか出来ないことをやり続けたい。そう思いながら作ったコレクションです。
こうして僕の文章を読んでくださっている方の想いは大切にしたい。洋服やglambというブランドを通じて共感できる何かがあるのは本当にありがたいと思っています。もし展示会やショップに足を運ぶ機会がある時は是非お話ししましょう!

―今季の一押しアイテムは
JKT09 : Snow Mountain JKT

P03 : Snow Mountain Pants

カメラや旅行など、僕は趣味の延長線上で作るデザインがたまにある。今回は普段も着れるスノボーウェア。カナダに住んでた時は毎日行ってた。と言うか、田舎すぎてそれしかやる事なかった。今思えば、あの時ゲレンデで遊んでた友達のおかけで英語が上達した。趣味の延長線にはいつも良いことがある気がする。みんなも、これでスノボ行こう?

―1人の“Unknown Artist”として
今人生で情熱を注いでいる事柄は
僕は今、野球とレトロ喫茶にどっぷりハマってる。どこに行ってもバッティングセンターと喫茶店を探してる。去年の末にglambの天才グラフィッカー、西尾敏宏が独立して以来、僕自身のグラフィック熱も急に上がった。だから今はバッティングセンターと喫茶店に行くためのTシャツを描いている。バッティングセンターの余韻に浸りながらクリームソーダをたしなみ、それを思い出日記のようにグラフィックに起こす。glambのデザインのように、デッドラインも無いから永遠にこだわってしまうけど、僕にとってはとても有意義な時間だ。最近、細長い物を持つと気付けば素振りっぽい事をしてるのだけが難点……。

 


―コレクションへの思いは
中国の生産工場から「ロックダウンがあちこちで起きて生地付属が出荷してもらえない」。私はサンプルが間に合わなくて何か言ってきていると感じてしまい、担当としての見識の浅はかさを露呈してしまった。そこからはサンプルが日程通り進まない。連絡が取れない。工場に行きたくてもコロナで行けない。それもあって今回のコレクションへの思いは、「何とか形にできた」です。

―今季の一押しアイテムは
P02 : Grunge Stich Painter Pants

90年代、秋葉原駅前にあったスケボーパーク。その端に3on3バスケコートがあった。JCPENNEYのペインターパンツにアメ横で買った白のタンクトップ、足元はJordan1、は買えなかったのでJordan 6 Carmine。夏の日差しが残って蒸し暑い夜のコート。ボールを枕に何話すこともなくしゃべり続けていた。いまだにこの時代の事は鮮明に思い出す。
久し振りにペインターパンツを穿いて、バスケ部の長男と1on1でもやろうかな。

―1人の“Unknown Artist”として
今人生で情熱を注いでいる事柄は
昔ゲームセンターに週5は通っていた。鉄拳の勝ち抜き対戦をやりに。時代はオンラインに移り、自宅で対戦できるようになった。世界順位100位まで上り詰めたことも。家時間が増えたことで辞めていたゲームを始めてみた。それが今はまっているスマブラだ。これがまた面白い。皆が知っているなじみ深いキャラを使用し、プレイするにつれ更に愛着が増す。いつか展示会でスマブラ大会を開くのが夢だ。是非遊びに来てほしい。洋服に関係はないが。

 


―コレクションへの思いは
今季のロケは久しぶりにスケール感のある撮影することができた。いくつかのロケーションはもちろん事前に決まっていたけれど、ロケバスから外を眺めてその場で立ち止まって撮影するやり方は、放浪を描き続けてきたglambらしいスタイルだなと改めて感じた。美しい光を求めて4時30分にはシャッターを切り始める-3℃の朝、全員の集中力はいきなり最高潮となっていたと思う。僕らがモデルを固定しているのも、チームとなったときにクオリティの更なる飛躍があるからだ。glambらしさとは何かを再考して作り上げた今季のビジュアル、じっくりとご覧いただければと思います。

―今季の一押しアイテムは
JKT05 : Harrington Riders

世の中のトレンドはビックシルエットですが、やはりタイトロックコーデが僕にとってのスタンダードなスタイル。以前レザーファクトリーで取材をした際、その幾つもの丁寧な工程と職人による重厚な雰囲気を生みだす仕上げに驚かされた。ライダースを羽織るとそんな彼らの生き様まで背負っている気分になる。The Unknownな人々はあらゆるところに存在する。装飾のないストイックな佇まいでレザーの質感が一層際立つこちら、その息遣いまで是非感じてください。

―1人の“Unknown Artist”として
今人生で情熱を注いでいる事柄は
写真です。スマブラとNFTもわずかに頭をよぎったけど、情熱を注ぎ続けているのは間違いなく写真。僕自身ずっと勉強中ではありますが「どうしたら、いい写真を撮れますか?」とたまに聞いてもらえます。「水平垂直と情報の整理」とテクニックの基本はあるけど、何よりも大切なことは“自分のなかの美しいとは何か、その基準を持つこと”だと思います。それを表現する方法としての写真。glambの写真のなかで表現しているのは、現実から2歩離れた世界。素晴らしい写真含め、アートや映画に触れて自分の中の基準をアップデートする日々です。

 


―コレクションへの思いは
Unknown Artistという芸術家をモチーフにしたコレクションですが、裏テーマとしてカラーアイテムを見ていただきたいです。どのアイテムもカラーバリエーションでブラックに加え、個性的なカラーを持ったものが多く、展示会でもそうしたカラーの部分で共感してくれるお客さんが多かったように感じます。

―今季の一押しアイテムは
JKT11 : Leather Puff JKT

僕がglambで仕事をはじめたのが2009年のウインターコレクションからなのですが、ちょうどそのシーズンに初登場して現在まで受け継がれているのがこのシリーズです。2011年の震災の時には東北のお客さまから「寒かったけれどこのジャケットで乗り切れました」といったお言葉をいただいたこともあり、僕自身毎年また1年経ったとリリースの度に思うアイテムです。

―1人の“Unknown Artist”として
今人生で情熱を注いでいる事柄は
僕個人としてはSNSなどでも積極的には発信しないのですが、glambにはいつもたくさんの演者の方が衣装の相談に来てくれます。「衣装は全部glambで」とトータルスタイリングを任せてもらうこともあり、尊敬するフジファブリック加藤さんのイベント衣装や、いろいろな役者の宣材写真や舞台挨拶のヴィジュアル作りをglambはバックアップしています。さまざまな舞台にglambが立っていれば、僕個人は演者の皆さんに認めてもらえていればいいので、僕はUnknownな存在でいようと思っています(名前が出るのは良いことも悪いこともあるので笑)。

 


―コレクションへの思いは
徐々に通常の生活に戻り、TPOに合わせ、洋服のコーデを考えるのが楽しみになってきている。そんな、生活の一部に流行を押さえつつ、今回も挑戦的なデザイン(カラー使い、大胆なシルエットメイク)には刺激を受けている。

―今季の一押しアイテムは
CS08 : Retro Future Sweat

P04 : Retro Future Sweat Pants

シルエットに一目ぼれした1品。トップス、ボトムス共に求めていた理想のビッグシルエットでセットアップはもちろんの事、アウターを合わせる時期がきたら、レザーR‘sやトレンチコートを組み込んだルーズ&タイトコーデを楽しみたい! 個人的にはシューズにビビットカラーのスニーカー等を合わせたいのでWhiteカラーがお勧めです!

―1人の“Unknown Artist”として
今人生で情熱を注いでいる事柄は
昔から香水が好きである。また、洋服と香水は密接な関係があると思う。自分の中でその時代のファッションを香りで記憶している節があるので、癒しと共にフレグランスの知識(生花の香り等)を日々深めている。

 


―コレクションへの思いは
羽織り物やニットも着れてお洒落が楽しめる時期なので、一年を通して一番好きなシーズンがAutumn Collectionです。今季もカットソー、シャツ、靴、帽子の商品説明を担当しました。生地選びや製法もアイテムを実現させるためにこだわり抜かれてますので、ぜひ目を通していただけたら幸いです。関東近郊にお住まいの方は直営店glamb Tokyoでアイテムの細部までご覧いただきたいです!

―今季の一押しアイテムは
SH01 : Heavy Damaged SH

チェックシャツとダメージニットを掛け合わせたクラフトマンシップ溢れる一枚は、デニムとあわせたグランジスタイルがおすすめで。秋は羽織りでアウターライクに、冬は前を閉じてインナーとして重宝しそうです!

―1人の“Unknown Artist”として
今人生で情熱を注いでいる事柄は
最近E-BIKEを買いまして、千葉の実家まで帰ったり1ヶ月で600km以上走るほどどハマりしてます。最近は海外からパーツを取り寄せたりして自分流にカスタマイズを楽しんでます。glambが好きな方は他の人と被りたくないという気持ちもあると思います。glamb Toyko店頭にてスタイリングのお手伝いもいたしますので、数あるアイテムの中から自分だけのコーデを見つけてみてください!

 

glamb Autumn Collection 2022
“The Unknown”

STAFF STYLINGS AUTUMN COLLECTION
vol.1

STAFF STYLINGS AUTUMN COLLECTION
vol.2

STAFF STYLINGS AUTUMN COLLECTION
vol.3

Collection Story
– “The Unknown”の世界

Behind the Collection
– アイテムが生まれる舞台裏

 

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