RK Japan Camera Hunter x glamb

RK Japan Camera Hunter x glamb

革靴職人が形作る
glambの美しいシューズシルエット

グランジとラグジュアリーの融合。glambのその思いはフットウェアにも注がれています。
思いを形にするのはドレスシューズのファクトリー。
短靴やブーツはもちろん、スニーカーにまで
手作業で美しい輪郭を与える技術と感性がそこにあります。
「良い靴は横顔を見よ」
真横から見た時の美しさが、靴のクオリティを物語る。
それを実現するための工程すべてにこだわり抜いた、
glambの靴作りをご紹介します。

Inspection

アッパー

一日わずか10足の贅沢

パッチワークデザインはすべて手作業。ここではレザーの各パーツやファスナーなどを繋ぎ合わせ、足の甲を覆うパーツを作り上げます。
職人の手仕事がひときわ感じられるのはファスナー。ファスナーそれ自体の形状は直線。対して、アッパーの取り付け部分はアイレットに沿って緩やかな曲線を描く配置。そのため、アッパー本体側の革を波打たせるようにしながら成形していきます。そのうねるような生き生きとしたニュアンスは手作業のたまものであることを証明します。
この道10年以上の職人の手をもってしても、一人が1日に縫い上げられるのはわずか10足。きめ細やかで美しい仕上げのためなら時間を惜しまない、職人のこだわりがglambの靴に宿ります。

Sewing

シルエット

手の感覚で最適解を形成
スニーカーをドレスシューズのファクトリーで作る。ブランドの想いが最も反映されるのは靴のシルエット作り、ファクトリーでは「釣り込み」と呼ばれる工程です。
靴のシルエットの原型となるのはラスト(木型)。glambのスニーカーはドレスシューズにも用いられるラストを使用して仕上げられます。ブランド独自のスニーカーシルエットの秘密がここにあるのです。
シルエットを覚え込ませるためにアッパーをラストに被せ、引っ張って中底に固定する釣り込み。現代では工程の大半が機械化されていますが、そこに生命を吹き込むのは人間。革は天然素材のため、切り取る場所によって厚さも固さも異なる生もの。一足一足その時の革の状態を見極めては最適なバランスで機械を可動させる必要があります。
人と革とのセッションとも言える釣り込みは、数多くのドレスシューズを手掛けてきた職人の長年の経験が可能にする靴作りのクライマックスとなります。

glambオリジナルラスト

glambが用いるラストは大きく2種類。
ブランドの美学を反映したラストを今回初公開。

3024型
主にスニーカーに用いる木型。ノーズを長めに設定したドレッシーな長さが特徴。サイドテープを巻きやすくするため側面が垂直に近くなっている。歩行の際に爪先が窮屈にならないよう1.0~1.5cm程度の「捨て寸」と呼ばれる空間を設けている。
3009型
反り上がった爪先にワークライクなボリュームある輪郭を生み出しますが、その曲線はファクトリーの持つドレスシューズのノウハウで形作られ端正な曲線美を構成。3024型、3009型いずれも長さと最大ワイズを5:4にした日本人仕様。
Sewing

仕上げ

見えない部分に隠された職人技
釣り込みの際に中底に貼り付けた革は高さが不揃いで、この状態ではソールが、そして泥除けや装飾の役割を果たすマッドガードが密着せず、強度が著しく低下します。そのため、中底の凹凸を削って平らにし、さらに表面を起毛させることで接着強度を高める「吟擦り」と呼ばれる工程を行っていきます。
吟擦りを工場で求められる精度で施せるようになるには、早くても1年の経験が必要になります。熟練の職人ともなると片足1分弱でソール貼りに最適な底面を次々に仕上げていきます。
素材がさらに多様化する現代、ルーティンワークは通用せず、職人は素材ごとに最適な調整をその都度導き出していきます。glambが常に新たなデザインに進むことの出来る背景にはこうした職人の緻密な積み重ねがあるのです。

グランジマインドを吹き込む

ソールを貼り終え、靴は誰もが知る形を迎えますが、glambの美学は最後の仕上げにも込められます。それはシルエットと並んでglambのシューズラインの顔となるヴィンテージ加工。ブランドの求めるスニーカーの表情を叶えるため、端正な輪郭をまとった一足一足に汚しを加えていきます。この作業ももちろん職人が手作業で担当。贅沢なクラフトマンシップを用いて靴を汚すという、このアイロニカルな工程にglambの考えるグランジとラグジュアリーの融合が宿ります。
glambがここで靴を作り続ける理由はブランドが考える美学を形にできる職人気質にあります。たった5秒のバフがけ。けれどその重要性を理解し、何足であろうと完璧なクオリティの加工を施し続ける。オートメーションが普及している現代においても、職人が持つ感性や遊び心は決して他に替えられるものではありませんでした。
こうして新たな靴が完成を見ましたが、職人に休息はありません。次に待つのはこうして作り上げたサンプルの量産。今日も職人の手は止まることなく靴を作り続けるのです。

glamb

2003年、“Grunge for Luxury”をコンセプトにデザイナー古谷完によって設立される。以後、グランジロックスタイルを基調としながら、ストリート、モード、ワークなど、様々なスタイルを融合したデザインワークで国内シーンを牽引。ミュージシャンやタレントにも多くの愛好家を持つ。

glamb内観