RK Japan Camera Hunter x glamb

RK Japan Camera Hunter x glamb

レザーウェア作りにおいて
glambが素材と時間を惜しまない理由

音楽が好きでレザーを着る人がいる。バイクが好きでレザーを着る人がいる。
不良になりたくてレザーを着る人がいる。
あるいはただおしゃれのためにレザーを着る人もいる。

人がなんの理由でレザーを着るにせよ、そこに袖を通す時に特別な思いが
込められることをglambはブランド設立当初から知っている。

着る人の思いや憧れや理想がレザーには託されるから、
glambはそれに100%応えられる服を作る必要がある。

ブランド設立から16年、たどり着いたのは職人の手作業を尽くした加工。
指示寸法より2サイズ分大きくボディを縫い上げ、
それを水に浸すという不思議なレザークラフト。
glambのレザーウェアが街に届くまでの長い長い物語をご紹介します

Collection Feature Article

1st Part

素材への思いと
飽く無き職人の技

一般的なレザーウェア作りは裁断と縫製で完結します。glamb のレザー作りにおいては加工が重要なファクターであることは前ページでも触れた通りですが、だからといって裁断と縫製の重要性は揺らぎません。熟練の職人たちの手作業によって、正確無比に全ての工程が進められていきます。

Inspection

検品

レザーは獣の生きた証

服作りのファーストステップである革の検品作業は静謐そのもの。同じ照度条件を徹底した暗室で、熟練の目を持った職人が素材を選別していきます。 革の生産技術が飛躍的に向上した現代においても、獣の肌に刻まれた傷を消すことはできません。1枚革を広げれば、そこには怪我や虫刺されの痕が確かに残っています。革となった獣がどんな生涯を送ったのか。その生命に思いを馳せながら、ブランドが自信をもってお届け出来る素材を選び抜きます。

Sewing

縫製

決して機械化できない仕事
ミスをせず丁寧に仕上げるというのは、glambの工場では最低条件。その上で優秀な縫製職人たちがプライドを懸けるのは『早さ』。時給で換算される職人のフィーにおいては、1時間に1着を仕上げられる縫い手と1.5 着の縫い手では生産コストに50 パーセントの差が生まれます。目の前の作業をクオリティを保ちながらどれだけ早く仕上げられるか。今日もライダースをまとったバイカーさながらのスピード狂が工場に集います。
縫製後
縫製後のライダースのボディサイズは完成品よりも2 サイズほど大きい状態。この時点ではglamb の
レザーウェアの特徴であるヴィンテージ感はないが、この後の工程で革が驚くべき変化を遂げる。

Collection Feature Article

2nd Part

びしょ濡れのレザーが
あなたの街に届くまで

一般的なレザーウェアは縫製を終えると出荷されます。しかし、縫い上げられたglamb のレザーが向かうのはトラックの荷台ではなく、なんと水中。glamb のレザークラフトのクライマックスは縫製後も続きます。幾年にもわたり着用された革の表情を求め、さらなる職人技をご紹介します。

Sewing

ウォッシュ

職人の手によって革は時を越える
glambの理想とするレザーは、長年にわたる着用の物語を感じさせる革。その風合いを職人技によって表現するのが洗いの工程です。 縫製を終えたレザーは一息に水浸しにし、その後工業用タンブラーで数時間かけてドライを施していきます。そうして縮まった革には肉厚な素材感と迫力あるシボが表出。完成品の指示寸法より2サイズ大きいボディも、デザイナーが指定したジャストサイズに仕上がります。厳選されたレザーを惜しみなく落とし込んだラグジュアリーな一着がここに形になるのです。
洗い後
右が洗い前、左が洗い後。熱乾燥により縮み加えられた革は肉厚さを増し、縫い目や縁には贅沢なボリュームが生まれている。しかし、その反面で洗い前に比べて損なわれているのがレザーの光沢。それを次ページで紹介する仕上げによって蘇らせていきます。
Inspection

仕上げ

最後の瞬間まで至高のクオリティを求めて
― 前半 ―

glamb はベジタブルタンニンによって染められたレザーを使用していますが、その特性となるのが革の表面に摩擦が加えられると光沢が生じること。glamb の仕上げではこの性質を活用し、アイロンで熱と摩擦を加えるプレス工程によりラグジュアリーな光沢を与えていきます。
アタリや皺を丹念に表現しつつ、縁となる部分は集中的にプレス。ミスの許されない一発仕事を迷い無く仕上げていく手腕は、ブランドのデザインを深く理解する職人だからこそです。

アイロン後
左身頃にのみアイロン加工を施したボディ。加工前に対して光沢感が増し、より深みのある色に。

最後の瞬間まで至高のクオリティを求めて
― 後半 ―

グランジとラグジュアリーの融合を目指して行われるglambの洋服作り。レザーウェアにおいてもその哲学は変わりません。通常のライダースよりもレザーを贅沢に使用してボディを用意し、それを一流の職人技で迫真の一着へと育て上げる。肉厚で強いシボを備えた素材は何年もの着用を経たかの迫力を感じさせますが、ヴィンテージのように褪せることなくどこまでもみずみずしい表情を併せ持ちます。 glambがレザーウェアを通して目指すのは、その一着を見たときに人が物語を感じる佇まい。大切に長年手入れされてきたのか、あるいはハードに気の置けない相棒として着こまれたのか。 職人が大切に育てたレザーの本当の物語は皆さんの元へ届いた時に始まります。その物語が最高の一篇であるように、願いを込めてglambはレザーウェアを発表します。

LEATHER CRAFTLEATHER CRAFT

glamb

2003年、“Grunge for Luxury”をコンセプトにデザイナー古谷完によって設立される。以後、グランジロックスタイルを基調としながら、ストリート、モード、ワークなど、様々なスタイルを融合したデザインワークで国内シーンを牽引。ミュージシャンやタレントにも多くの愛好家を持つ。

glamb内観