COLLECTION PHOTO SESSION

Winter Collection 2024
“Out of Society”

× Tatsuya Maki (go!go!vanillas)

“Out of Society”
ブランドがテーマにしたのは社会のはみだし者たちの姿。
彼らのインディペンデントな精神をダメージで刻み
社会に迎合しない気高さはノーブルなディテールに託し
アイデンティティを貫くことへのメッセージを込めたglamb。
go!go!vanillas 牧達弥とのフォトセッションにより
ブランドが掲げる世界観を8つのルックに凝縮した。

photo : Yuko Takakai
Hair&Make : kazuma kimura

glamb

Interview

最初にglambというブランドを知ったのはいつ頃ですか?
大学生ぐらいの時です。ロックに特化して、それもグランジや90年代的なカルチャーをコアに表現しているというイメージでした。その後、『ジョジョの奇妙な冒険』とのコラボレーションをしていることを知って、glambはそんなことまでできるのかと驚きました。go!go!vanillasのバンド名も『ジョジョ』に由来していますし、僕自身もサブカルチャーが好きです。ロックに現代のカルチャーを取り入れて、自分たちのメッセージをよりわかりやすく出しているところがすごくかっこいいなと感じますね。
今回の撮影、オファーを受けてくれた理由を教えてください。
シンプルに、洋服がかっこいいなと思ったので登場を決めました。僕は普段、あまり洋服をレイヤードで着ないんです。しない理由は自分で選べないからなんですが(笑)。レイヤードは曲作りにも通ずるところがあると思うんです。バンドはドラム、ギター、ベース、歌というシンプルな素材の組み合わせでも成り立つんですけど、最近の僕らはそこに他の楽器も入れてレイヤードしています。そのバランス次第でダサくもなるし、自分たちの個性にもなる。だからレイヤーを作る過程は一番慎重になります。glambは、1つのブランドの中に様々なテイストのアイテムがあって、それらがしっかりミックスされたりレイヤードされたりして提案になっている。そこがかっこいいと思います。
今回の撮影されたスタイリングに関してはいかがでしょう?
ヴィンテージでツイードのジャケットを探すとタイトすぎたり、逆におじさんが着ているようなボックスシルエットだったりしますよね。glambはロックの伝統的なテイストを残したまま、サイズ感や細部のアレンジで今の時代に調和させているのがとても魅力的でした。
勢いの源にはさまざまな方への思いがあるのですね。
リバティーンズなどガレージロックリバイバル期のアーティストの影響が大きいです。年代で言うと2000年ごろのシーンです。子どもの頃からスーツといえば「サラリーマン」とか「結婚式」といったイメージでした。それに対してカジュアルにスーツを着るというイギリスのアーティストのスタイルは新しくてかっこよかった。特にピート・ドハーティのファッションにすごく影響を受けて、そこから古いものを知っていきましたね。
その初心を今も保たれ続けているんですね。
当時は大人びようとして着ていたんですけど、今は逆にしっくりくる歳になってきて、同じスタイルを一貫してきてよかったなと思います。ロックもファッションも普遍的なスタイルが好きで、それと今の時代をどうマッチングさせるかというのが自分のスタイルなんです。今日のルック撮影ではミックスをたくさん感じられて刺激的でした。
普段の衣装はスタイリストさんに依頼していますか?
いえ、全部自分で探して着ています。自分の好みやサイズ感などがスタイリストさんといつも合うわけではないので、仕上がりを見たときに着せられているような違和感を持ったこともあって。でもスタイリストさんからしても期日もあるし、付け焼刃で探せるものではないともわかっています。なので僕らが生活の中で洋服を探して、見つけて着ることが今の自分に一番しっくりくる表現になると思ってセルフスタイリングを続けていますね。
glambは様々なアーティストの依頼を受け、MVやライブのスタイリングをサポートしています。そういう時には当日の環境に相応しいかだけではなく、撮影や公演に向けて本人たちが聴いている音楽や観ている映画などバックボーンにあるカルチャーまで掬い上げた提案をしたいという思いでやっていますね。
僕らがセルフスタイリングをするのもまさにそういうことです。
今回はじめてのご一緒となりましたが、様々なところでシンパシーを感じてもらえて光栄です。
本当に近いと思います。撮影ではスタッフの方が選曲したプレイリストが流れていたんですが、僕でしたもん(笑)。「俺が選んだプレイリストじゃん!」と思いました。
牧達弥 (go!go!vanillas)
1989年12日10日生まれ、大分県出身。4ピース・バンドgo!go!vanillasのヴォーカルギター。2013年のデビュー以降、ガレージやファンク、R&Bからカントリーまで、様々なジャンルを貪欲に取り込みながら自らのサウンドをアップデートし続けてきた。音楽ルーツへの深いリスペクトを持ちながらも変化を恐れず、柔軟なクロスオーバーのスピリットで生み出される楽曲の数々は、多くのリスナーを魅了。メンバー4人の異なる個性がぶつかり合い、強烈なグルーヴを生み出すライヴも醍醐味。デビュー10周年となる本年1月にロンドンの名門スタジオMetropolis Studiosにて録音された「SHAKE」をIRORI Recordsよりリリース。3月には幕張メッセにて2DAYSの公演を成功させた。